Q.「諸費用」って何でしょう。

今回は、家を新築するときにかかる費用のうち、
本体の費用を除いた他の費用について触れてみたいと思います。


施工会社が一般的に「諸費用」というこの費用、
決して侮ることはできません。
新築前に学んで、対策に役立てていただければ幸いです。




家を建てるときの本当の費用とは?


先週、わが家のポストにとある工務店のチラシが入っていました・・・
そのチラシには、注文住宅としてはとても魅力的な金額が並べられていました。
期間限定価格とのこと。
私は、どの会社さんも企業努力しているんだなぁ、なんて思いながら眺めましたが
新築を考えている人が見たら、きっと頭の中で月々の支払額を計算するでしょう。


すぐに、
「これならいける!」
と思うのは危険です。


家を建てるときにかかる費用は、この建物の本体価格以上に
付帯工事費用と諸費用が必要なのです。


つまり、残念ながらこのチラシの値段では家は建てられません。
では、家を建てるには、実際いくらかかるのでしょうか。


諸費用と付帯工事費用をまとめてざっくり表現すると、
本体以外にかかる費用、といえます。




「諸費用」込みの総費用の目安


「いろいろ資料を見たけど、家を建てるのにいくら必要なのかさっぱり分からない!」
そういう場合は、この数式で目安の金額を出すといいかもしれません。


(土地購入費+本体価格×1.2)×1.1=総費用の目安


注文住宅の付帯工事費用は本体価格の15%~20%が目安だといわれています。


また諸費用は土地購入費と建築費(本体価格+別途工事費)を合わせた値段の6%~10%が目安です。


この数式は上限の20%と10%に合わせていますので、
例えば土地購入費が700万円で本体価格は1,500万円の場合、
総費用の目安は2,750万円。


つまり2,750万円、用意すれば足りる可能性が高いことが分かります。




付帯工事費用とは?


本体価格に含まれるものはハウスメーカーや工務店にもよりますが
基礎工事といわれるものから木工事といって建物本体を作る工事、
サッシ・ガラス工事などの窓を取り付ける設備工事、
コンセントや照明の配線を調える電気工事があります。


一方、付帯工事費用に含まれるものは本体工事費以外の項目です。


先ほど触れましたが、付帯工事費用は本体価格の15%~20%が目安です。


地盤が軟弱だったり、公道から離れた場所や住宅地以外であったりすると
基礎補強工事関連費用や引込み工事関連費用などが多くかかる可能性があります。


付帯工事費用とは、具体的に言うと下記のような工事にかかる費用のことを言います。

<主な付帯工事費用の一覧>
・基礎補強工事関連費用:地盤改良が必要な場合などにかかる費用
・引き込み工事費用:水道管やガス管を敷地内に引く際にかかる費用
・エクステリア工事関連費用:門扉や庭などにかかる費用
・屋外電気工事:駐車場の照明や外にある水道を取り付けるための費用
・インテリア関連費用:カーテンレールなどを取り付ける費用
・電設工事関連費用:エアコンなどを取り付ける費用
・解体工事費用:家を解体して新たに立てる場合に必要な解体費用



ハウスメーカーの場合は付帯工事費用という項目のみで、
内訳は明らかにされないことが多いようです。


何が含まれているのかはその建築業者によりますが、1割前後の額を想定しておけば
それほど差はないのではないかと思われます。




注文住宅を建てる場合の諸費用


建売住宅やマンションではかからず、注文住宅を建てるときだけかかる費用があります。
つなぎ融資関連の諸費用と建築確認申請費用などを含む諸費用です。


「そんな諸費用もかかるとは知らなかった!」という方も多いのではないでしょうか。




では、まずつなぎ融資とは何でしょうか?


そもそも建売住宅やマンションでは手付金を支払った後は引渡時に
1度だけ支払えばそれで済みます。


しかし、注文住宅の費用の支払いは時期が3~5回あるのが一般的です。
ハウスメーカー・工務店にもよりますが、
大きく分けて土地購入時・工事契約時・建物の建設着工時・建設上棟時・引渡時に
支払う必要があるのです。


しかも、多くの金融機関は、
土地購入時と建物引渡時にしか住宅ローンを貸し付けてくれません。


しかし、そうなると着工時や上棟時などに費用を支払えなくて困りますよね。
着工時や上棟・引渡時はそれぞれ建築費用の30%払うことも多いようです。


その費用を自腹で払えない場合には、
つなぎ融資を利用するケースがほとんどであると思われます。




<参考:土地付き注文住宅建設時の流れ>
① ハウスメーカー・工務店選び
② ハウスメーカー・工務店などによる地盤調査
③ 土地購入
④ ハウスメーカー・工務店と工事請負契約締結
⑤ 設計図の完成・建築確認申請
⑥ 実際の建設
⑦ 引渡し



※②地盤調査は土地購入後に行うこともあります。
すでに所有している土地の場合は③土地購入不要です。
設計事務所に依頼するときは、④の前に別途設計事務所との契約が必要です。




つなぎ融資とは?


つなぎ融資というのは、住宅ローンの提供金融機関が注文住宅などを建てるお客様に対し、
住宅ローンが支払われるまでの間、着工金などの支払いを貸し付けてくれることです。


しかし、ここで注意したいのはつなぎ融資期間中に
つなぎ融資の利子とその諸費用を現金で支払う必要があるということです。


では、その気になるつなぎ融資の利子と諸費用ですが大体いくらなのでしょうか?
下記をご覧ください。




<つなぎ融資の利子計算方法>
・借りたお金×金利÷365×借入日数


<つなぎ融資の諸費用>
・つなぎ融資契約書の収入印紙代
→1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円


・金融機関への申し込み手数料
→0円~100,000円


・印鑑証明などの雑費
→1,000円


おおよそ、つなぎ融資の金利は2%~3%。
3,000万円つなぎ融資で借りて、年率3%の金利・借入期間180日とした場合は443,835円。
つまり、つなぎ融資関連費用だけで50万円近くかかることも多いことがわかります。




つなぎ融資以外にも必要な費用


注文住宅を建てる場合には、建売住宅と比べ付帯工事費用やつなぎ融資関連の諸費用が
思った以上に多くかかることに驚いている方もいるかもしれません。


しかし、注文住宅にはこれら以外にも建売住宅にはなかった費用が掛かります。


先ほど触れた建築確認申請費用などの諸費用です。こちらも見ていきましょう。


<その他の注文住宅特有の諸費用>
・工事請負契約書の収入印紙代
→1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。


・建築確認申請費用:建設前に役所に申請する費用
→100,000円~200,000円


・地鎮祭:着工時に神主に支払う費用など
→30,000円~60,000円
大手ハウスメーカーは省略する場合も。


・設計監理料
→数十万円~数百万円
ハウスメーカー・工務店は安く、設計事務所は高いことが多いです。


上記の諸費用だけで20万円以上かかる可能性があるのが分かります。


建売住宅などの場合も、設計料や建築確認費用などは
厳密にいえば代金に含まれているのでしょうが、
引渡時にローンから支払うのと、自己資金から用意しなければいけないのとでは
やはり気構えが違うものです。




通常かかる諸費用と税・保険料


ここまで家を建てる注文住宅特有の諸費用を見てきましたが、
注文住宅も建売住宅やマンションの時と同様に登記費用などの諸費用がかかります。


① 売買契約書の印紙税
→物件価格が1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。


② 金銭消費賃貸契約書の印紙税
→住宅ローン申込みの時に交わす契約書。
住宅ローンの価格が1,000万円超え~5,000万円以下の場合は20,000円。


③ 土地所有権移転登記の費用
→登録免許税として固定資産税評価額(土地部分)に20/1,000。


④ 建物所有権保存登記の費用
→登録免許税として固定資産税評価額(土地部分)に20/1,000。


⑤ 住宅ローン抵当権設定登記の費用
→住宅ローン金額の4/1,000.


⑥ 司法書士代
→上記③~⑤の登記手続きを司法書士に依頼したときにかかる費用。
10万円~20万円程度。


⑦ 固定資産税
→引渡日からその年の年末まで日割りした固定資産税評価額(土地建物)を物件引渡後に支払います。
一定の条件を満たせば新築物件は3年または5年固定資産税が半額になります(軽減措置)。


⑧ 不動産所得税
→物件引渡後に支払う。固定資産税評価額(土地建物)の3/1,000。
ただし平成30年3月31日までの税率。


⑨ 仲介手数料
→中古物件や土地・新築を仲介で買った場合、売買契約成立後に仲介会社に支払います。
金額は(税抜き物件価格×0.03+60,000)+消費税


⑩ 適合証明書発行手数料
→フラット35を利用する場合のみ必要
物件がフラット35を提供する住宅金融支援機構の基準を満たしている、という証明書を発行する手数料。30,000円~50,000円程度。


⑪ 保証料
→住宅ローンを借りるために保証会社が支払う料金
住宅ローン返済が滞った時など万が一のために必要です。
金利を0.2%程度上乗せする方法(利息に組み込む方法)と一括で前払いする方法があります。
一般的には一括前払いのほうが金額は少なくなります。


⑫ 融資手数料
→住宅ローンを借りるために金融機関に支払う手数料
定額30,000円~50,000円や、定率住宅ローン価格の2.16%
(3,000万円借りた場合は648,000万円の手数料)まで金融機関によって金額が異なります。


⑬ 火災保険・地震保険料
→物件の所在地や構造、保険会社によって異なります。
数十万円~百万円単位でかかることも多いです。


⑭ 団体信用保険料
→ほとんどの金融機関は金利に含まれるので諸費用として払う必要はないです。
ただし、フラット35は任意加入のため諸費用として支払う必要があります。
期間や住宅ローンの金額によって異なりますが、
例えば期間35年・元利均等返済・1,000万円借入の場合、
初年度の支払額は35,800円。夫婦ともに加入の場合、2人分支払う必要があります。


⑮ 住宅ローン斡旋手数料
→住宅ローンの手続きを不動産会社にサポートしてもらったときに支払う料金のこと
無料のこともありますが5万円~10万円程度かかるところが多いです。


⑯ 引越し代
→引越し業者・サービス内容などによります。
5万円程度から数百万程度まで人によって様々です。


⑰ インテリア・家具・家電代
→前の住宅のモノをそのまま利用するなどほとんどお金のかからない方のいる一方、
オーダー家具などで数百万単位でかかる場合もあります。


やはりかなりの金額がかかることが分かりますね。
注文住宅独自の諸費用とこれらの諸費用を合わせると
やはり土地建物価格の10%程度は諸費用に掛かる費用として
用意しておいたほうが安心だといえます。


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家咲は、必要な諸費用をすべて含んだ金額でご提案しております。
資金計画や資金についての疑問など、お気軽にお問い合わせください。(ㆁᴗㆁ)♪




「ヒートショック」についての話

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日本のほとんどの住宅は、リビングと廊下や水回り部分を比べると
約6~10℃の温度差があります。


ヒートショックとは、そうした暖かい部屋から寒い部屋、
又はその逆というように温度が急に変化した際に
血圧や脈拍が上昇または下降して心臓や血管に大きな負担をかけること
です。


ヒートショックが最も起きやすいのは冬場のトイレや浴室といわれています。
浴室事故の70%は脳卒中などの循環器系障害によるもので、
・ヒートショックにより亡くなられる方 約17,000人/年
・交通事故により亡くなられる方    約 3,900人/年


ヒートショックで亡くなる人は交通事故死者の約4倍です。


つまり、道路上よりも家の中のお風呂のほうが4倍も危険だということです。




住宅内で温度差が出やすい場所
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住宅内で温度差が出やすい場所は、以下のエリアです。
特に、肌を露出する「お風呂」や「トイレ」では注意が必要となります。
これらの場所を20℃程度の室温へと調節することで、血圧変動のリスクを
軽減することが出来るとされています。


・脱衣所
・洗面所
・浴室
・トイレ
・廊下
・玄関




ヒートショックを予防する2つの性能『断熱』と『気密』
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様々な健康被害を引き出すヒートショックですが、原因はどれも寒い家が
もたらす「家の中の温度差」です。


家の中の温度差が激しい家とは、「断熱性能」と「気密性能」が悪い家のことです。


そうした住宅は家全体を温めるために非常に大きなエネルギーを消費するので、
住人は節約のためにリビングやよくいる部屋だけを温めて、使われない部屋や
廊下、浴室などは非常に寒い状態で放置されます。


こうして家の中で過度な温度差が生じ、ヒートショックの起きる危険な環境が
出来上がってしまうのです。


こうした危険を回避するために住宅を選ぶうえでチェックしておきたいのが、
「断熱性能」と「気密性能」の2つです。


家咲では、家族全員がヒートショックを心配することなく健康で快適に過ごせる
「本物の健康住宅」を建てています。(ㆁᴗㆁ)♪